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讃岐典侍日記

六月廿日〈◯嘉承二年〉の事ぞかし、内〈◯堀河〉は例ざまにもおぼしめされざりし御けしき、ともすればうちふしがちにて、〈◯中略〉七月六日より、御こヽち大事に重らせたまひ、〈◯中略〉せめてくるしくおぼゆるに、かくして心見ん、やすまりやすると仰られて、枕がみなるしるしのはこ(○○○○○○)お、御むねの上におかせ給ひたれば、ことにいかにたへさせ給ふらんとみゆるまで、御むねのゆるぐさまぞことのほかに見えさせ給ふ、