[p.0154]
有職抄

元暦二年〈◯文治元年〉四月廿五日、権大〈◯大恐中字誤〉納言経房の記に雲、今日神鏡神璽等西海より入洛有べし、予上卿として参向、船津において実検せしむるの所に、両器の外昼御座の御劔(○○○○○○)是あり、神璽の辛櫃に入加へ奉ると雲雲、
◯按ずるに、源平盛衰記には、昼御座御剣お以て京都に留れりとし、有職抄には、経房記お引きて西海より京都に入るとす、盛衰記の説恐くは誤ならん、