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永和大嘗会記
永和元年十月廿八日、天皇鴨河に幸して、大嘗会の神斎のため祓したまふ、〈◯中略〉大刀はいにしへの寳剣なり、節刀大刀みな百済より奉れるつるぎどもなり、日月護身の剣、破敵将軍の剣など雲ものありき、これもみな或は度々の炎上にやけ、或は紛失侍るにや、返々無念の事なり、契は魚のかたちに似て、諸司の契符(○○○○○)なり、これも今は其名ばかりなり、