寛永記

乙

御譲位散状
勅符　応警備事　使散位正五位下大石正弘、内舎人正六位上和気朝臣長次、　右今日避位伝皇太子、当此際会、疑警物聴、仍為警固、彼国〈◯伊勢〉差件人等、賚木契発遣、国宜承知、依例施行、勅到奉行、
寛永廿年十月三日、〈◯此の下、近江美濃両国に与ふる勅符、及び三国司に与ふる太政官符あれども、略同文なるお以て略す、〉御譲位警固固関可用意物条々、木契三枚用檜木、長三寸、方一寸、函三合、以上木工寮以檜木作渡、内記松脂〈左衛門府進之〉建久、主殿寮進之、柳筥、〈内匠寮進之〉熏革二枚〈内蔵寮進之〉生糸、〈同上〉以上主鈴作、請奏令蔵人奏之、建久記、官催之、
御馬十二匹、〈左右馬寮各六匹奉進之〉仁安記、外記否入雲々、寛徳治承建久長兼記、外記催歟、
封木契事、封左片也、裹分為之、以紙一枚〈推帖于二枚、〉巻裹之、捻上下以紙捻結之、其中央書国名、賜近江国之類也、
封勅符、以糸結之、以熏革裹之、以松脂封之、