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源平盛衰記
三十三
平氏著屋嶋事
長門は新中納言の国、目代は紀民部大輔光季也けり、当国の檜物舟とて、まさの木積たる船、百三十余艘点定して奉る、此に乗移りて四国の地へ著給ふ、援はよき城郭也と申ければ、讃岐の屋嶋に下居給、城構して御坐けり、〈◯又見平家物語〉