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安元御賀記
安元二年、としのついでひのえさる、弥生のはじめの四日、〈◯中略〉今年太上法皇〈◯後白河〉いそぢに満たまふによりて、我きみ〈◯高倉〉の御賀お奉らせ給ふなりけり、其日の暁、法住寺の南どのに行幸あり、百のつかさども参り随へる事常のごとく、院の御所、一町に及ぶ程に、さきの声お停む、みこしお西のよつあしにかきたつ、〈◯下略〉