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続世継
一子日
万寿四年正月には、上東門院〈◯彰子〉にとしのはじめのみゆき〈◯後一条〉ありて、朝覲の御はいせさせたまひき、つねのところよりも、御すまひありさまいとはえ〴〵しく、からえなどのやうに、山のいろ水のみどり、こだちたていしなどいとおもしろきに、くらいにしたがへる色々の衣の袖、近衛司のひらやなぐひひらおなどめもあやなるに、きぬのいろまじはれるうちより、からのまひ、こまの舞人、左右かた〳〵袖ふるほどなど、所にはえておもしろしなども、ことばもおよばずなん侍りける、