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増鏡
十二浦千鳥
十月十五日、〈◯正和二年〉伏見殿へ御幸〈◯伏見〉あり、かぎりのたびとおぼせば、えもいはず引つくろはる、ひさしの御車なり、上達部殿上人かずしらずつかうまつり給、世の政事なども、新院〈◯後伏見〉にゆづりたてまつらせ給、