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皇太后等院号お奉りし後は女院と称し、之お尊ぶこと、太上天皇に準ずるお以て、其他所に臨御するお御幸と称す、其儀式詳ならずと雖も、長元二年、上東門院、里第に御幸の時、檳榔毛車に御し、公卿前後に供奉せしお見れば、儀衛の盛なること、其一斑お知る可し、院号の後、始て他に行き、又歳首他に行くお、御幸始と称す、遊覧方違等も、上皇御幸に準じて知る可し、神仏御幸お省きし事も、前に同じ、