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増鏡
三藤衣
此浦〈◯隠岐〉にすませ給て、十九年ばかりにや有けん、延応元年といふ二月廿二日、六そぢにてかくれさせ給ぬ、〈◯後鳥羽、中略、〉近き山にて例のさほうになし奉るも(○○○○○○○○○○○○○○○○)、むげに人ずくなに心細き御有さまいとあはれになん、御骨(○○)おば能茂といひし北面の入道して、御ともにさぶらひしぞくびにかけて奉りて都にのぼりける、