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立坊立后記
御菜は汁の物と雲て、煮たる物あり、二の御膳 御菜 土器
この二つの膳の下に毯代お布き、四隅に銅の獅子お置き、此お鎮子と雲、毯代の押也、凡此打敷の上へ落たる物は、又上て備ふ不苦、
親王の陪膳は、大夫勤之、然とも此度は、近衛家熙幼弱故に、次の権大夫勤之、中宮の陪膳は亮勤之、親王并に中宮は、御簾の内に予め供して置き、御簾の外へ、内の事不知故に扇お鳴し玉ふと、入御と心得、御膳お撤する事也
参議座 中納言 中納言 中納言 中納言 大納言 大納言 右大臣 大納言 関白座 左大臣 殿上人陪膳の往来の道
此台盤は朱塗なり、互に向合て食之、陣の座の儀の如し、大勢あれば、又台盤お陪す、参議は横座なり、竹の黒塗の箸一双お耳土器に居え置く、此耳土器は馬頭盤の形にして、略したるなり、切台盤は、一人前にて、四角なるものなり【図】