江家次第

十七

当代親王宣旨事
蔵人頭奉仰、仰上臈博士令勘申御名字、兼日示気色、当日仰之、
博士進勘文〈江家不注年月日〉
　三以下〈並注本文并音訓、有裹紙懸紙、用檀紙、〉
勘申御名字事
　某書某反—也
　同上某反—也
右勘申如件
　年月日官姓名
頭以文刺奏之
於定被用嘉名
蔵人頭書下　宣旨〈無裹紙懸紙〉
　少員時或有口宣例、然而猶以書為吉歟、長暦小野大臣称、無先例不下、範国宣旨書於大弁、
治暦四年、院一人被下親王宣旨〈内親王別紙〉猶書之、男女親王可為別紙由内府〈◯源師房〉被申、承暦実政為頭、以博士勘文下之、不可然雲雲、往年注御年、近代不然、可為今上親王、〈近代不注今上字〉年月日書部
寛弘康和、以口宣仰下之於頭左中弁、大臣以下著仗座、〈道方依大弁不参也〉蔵人頭下宣旨於大臣、〈多用大臣〉大臣用大弁下之、〈可結、泰憲不結、不可然、治暦、〉大弁出腋床子下史、〈用大夫史〉後日成官符、〈右状必載今上親王字〉次公卿歴階下参於弓場殿、依執柄告可参歟、〈以蔵人被召〉承暦内大臣〈◯藤原信長〉不列而退出、頗不協時務、
列立〈西面北上、雖源氏近代必列、〉康和大臣以下不列立、〈但外家公卿二人、殿上人二人列立、猶可恠之、〉
次執柄加列上、〈自殿上出〉
以蔵人頭被奏〈其詞、某人人候不雲雲、〉
人数多時、右〈乃〉大〈い〉万不千君等候〈不止〉可申歟、〈皆申為良、〉返来〈持笏〉頗向御所方顧曰、聞食〈つ〉、不受拝之前退、〈但下自殿上、於宇津保柱辺可取笏歟、〉公卿拝舞了、陣此間被仰勅別当〈納言〉於大臣、大臣又如始仰下之、或於弓場殿被仰下之、
別当一人留弓場殿拝
次公卿相引参入本宮
勅別当仰下家司職事〈付蔵人等〉
家司〈四位三人以上〉
　寛弘廿人、承暦康和三人、
職事、〈四位五位三人以上〉
　承暦康和三人
侍者二人、蔵人二人、
　予依択申故敦文親王名辞退畢
今宮〈正家朝臣択申〉　未得解由　宗仁　尊明　後又慶仁
今上〈実綱朝臣択申〉
　善仁　守成
院〈明衡朝臣撰申、後三条院東宮、〉
　貞仁　有成　博時
　貞尊不宜由公卿等申之〈能長資綱等〉
　陽成院　華山院　三条院雲雲〈並貞字〉
　故院仰曰、還可為例、明衡曰、帝王三人被用貞字、可謂無恥辱、
後三条院　後冷泉院〈義忠朝臣択申〉
　親仁　尊仁　能成
後朱雀院　後一条院〈匡房朝臣択申〉
　敦成　敦良　敦人
三条院
一一条院〈斉光卿択申〉
一華山院〈同上、或説輔正雲々、〉
一円融院〈維時択申〉
一冷泉院〈在衡卿択申〉
　　維時択申故慶頼親王名、仍在衡卿択申由見九条記、
一村上
一朱雀院〈等可尋之〉　寛平
　権大納言藤原朝臣公実
右中弁源朝臣重資伝宣、右大臣宣、奉勅件人宜為今上親王別当也、
　　康和五年二月九日　　　　　　　　　　　　　　　　左大史紀盛言〈奉〉
奉字〈可忌由見延木記、臣下無択、〉
臨字〈可忌由見天暦記、渉哀臨義、〉
太政官符、中務、式部、民部、大蔵、宮内省、
　　無品崇尊親王、歳二、
右今上親王所定如件、省宜承知、依例行之、　符到奉行、
　已上召仰、
参議左大弁従四位上兼行讃岐権守紀朝臣
　　延喜四年二月十日　　　　　　　　　　　左大史正六位上御船宿禰有方
　　去年十一月四日丙寅誕生〈于今七十箇日〉
太政官符中務省〈式部、民部、大蔵、宮内等同、〉
　　無品宗仁親王
右今上親王所定如件省宜承知、依例行之、符到奉行、
修理左宮城使正四位上行左中弁兼越前権守源朝臣重資
　　康和五年六月九日　　　　　　　　　　　正六位上行左大史紀朝臣盛言