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続世継
六志賀の御禊
女宮は一品宮とておはしましヽは、禧子の内親王〈◯鳥羽皇女〉とて、賀茂のいつきにたち給へりし、御なやみにてほどなくいで給ひにき、長承二年十月十一日御とし十二にてかくれさせ給にき、〈◯中略〉廿七日薨奏とてこのよし内裏に奏すれば、三日は廃朝とて御殿のみすもおろされ、なに事もこえたてヽそうすることなど侍らざりけり、みかど〈◯崇徳〉は御いもうとにおはしませば御ぶくたてまつりなどしけり、もんもなき御かふり、なはえいなどきこえて、年中行事の障子のもとにてぞたてまつりける、みかどは日かずお月なみのかはりにせさせ給なれば、三日御ぶくとぞきこえける、