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御湯殿の上の日記
天文廿二年正月廿八日、ひめ宮〈◯後奈良皇女聖秀尼王〉の御方、ぶけ〈◯足利義晴〉の御ゆうじになし参らせらるヽとて、ぶけへ十かう十か、みだいへ五かう五か参らせらるヽ、これは廿五日の御事なり、けふどんげ院どのへさだめ参らせられて、御てらより五かう五か参る、ひめ宮の御かたならしまして、ほうくわうあんまいられて、御さか月まいる、めでたし、 十二月十一日、ひめ宮の御かた、どんげ院どのへ御入室にて、すけ殿、ながはし御まいり、てんきよく、すが〳〵とくわん御なりて、めでたし、御てらより十かう十か参る、御じゆかいあり、