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故実拾要

姫君御入輿
是姫宮の親王摂家へ御入輿ある時、摂家は其姫宮の御所へ、御入輿以前に伺候有て、御所に一宿有て、翌朝退出し給ふ也、之お御簾入(みすだれいり)と雲也、御簾入有て以後に、摂家の方へ御入輿ある事也、摂家は臣下たるに由て也、御入輿の時は、必摂家の方より先有御簾入事也、亦親王家へ御入輿の時は御簾入なし、是親王たるに由て也、御入輿とは、俗に雲婚姻の事也、