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続世継
二春のしらべ
仁和寺の女院〈◯待賢門院〉の御はらの一御子は、位おりさせ給て新院〈◯崇徳〉ときこえさせ給しのちに、さぬきにはおはしましゝかば、さぬきのみかどとこそ聞えさせ給らめな、御母女院は中宮璋子と申き、公実大納言の第三女、鳥羽院の位におはしましゝとき、法皇〈◯白河〉の御むすめとてまいり給へりき、此みかど、〈◯中略〉保安四年正月廿八日位につかせ給、〈◯中略〉御母女院ならぶ人なくておはしましゝかば、御せうとの侍従中納言さねたか、左衛門督みちすえ、右衛門督さねゆき、左兵衛督さねよしなど申て、みかどの御おぢにてなおしゆるされて(○○○○○○○○○○○○○○○○○)つねにまいり給、其きんだち近衛のすけにてあさゆふさぶらひ給、