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読史余論

按ずるに、道兼の妹一人〈〇超子〉は冷泉の女御にて、花山の弟三条の母也、一人〈〇詮子〉は円融の后にて一条の母也、されば花山世おすて給はゞ、我女弟のうみし皇子立給ふべし、さらば帝の外舅となりなむとの事なるべし、古事談に粟田殿五箇月の内、五位少弁より正三位中納言に至るとある事按ずべし、