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倭訓栞
前編二安
あめ 天おいふ、神代紀に天上とも見ゆ、神名の首にある天字は多くあめとよめり、古事記にあめといふには註せず、あまと唱ふべきは註あり、さればあめは本語、あまは転語なるべし、又訓天如天とあるは、天のとのおいふまじきため也といへり、神代口訣に開く声といへり、自然の語なれば、強て義お求めがたし、