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月は、つきと雲ふ、即ち大陰なり、月読(つきよみ)壮士(おとこ)、又は佐散良衣(さヽらえ)壮士(おとこ)等の異名あり、三日の月お三日月づきと雲ひ、弦月お弓張(ゆみはり)月と雲ふ、上弦、下弦あり、満月お望月(もちづき)と雲ひ、十六日の月お十六夜(いざよひ)月と雲ひ、十七日の月お立待(たちまち)月と雲ひ、十八日の月お居待(いまち)月と雲ひ、十九日の月お寝待(子まち)月、又は臥待(ふしまち)月と雲ひ、二十日の月おふけ待月と雲ひ、二十日以後、夜の明て後、猶ほ残れる月お有明(ありあけ)月と雲ふ、月蝕の事は、日篇日蝕条お参看すべし、