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倭訓栞
前編十六都
つき 月は尽るの義おもて名とす、西土の書に、以明一尽為一月といへり、羽州の俗に月末おすどれといふ、夜入月にはひよりそこねやすし、夜出る月にはあらき空もなほる事あり、是お若月の入そこね、出月の出直りと、船の上にていふ也、