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古今和歌六帖標注

能因歌枕雲、十九日ねまち、宇津保、梅の花笠の巻にいふ、二月廿日になんみちて雲々、あはれけふは春のなかば、月もねまちおきのふといひて雲々などみえて、ねまちは十九日なるお、八雲御抄に、ねまちふしまち廿日月なり雲々、また続古今恋三に坂上是則、ねてまちしねまちの月のはつかにもあひみしことおいつかわすれん、とみゆ、されど此うたは前夜おうけて、廿日の月とよみたれば、ねまちは猶十九日なるべきにや、