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源氏物語
五若紫
うしろの山にたち出て、京のかたおみ給ふ、はるかにかすみわたりて、四方の梢そこはかとなう、けふりわたれるほど、えにいとよくもにたるかな、かヽる所にすむ人、心に思ひのこすことはあらじかとのたまへば、〈◯下略〉