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八雲御抄
三上天象
霞 あさ ゆふ うす 春 八へ〈八重霞は隻深也、必非八重、一切物重多限お号八重、霜八たびも物限也、算術にも以九々八十一為員限雲雲、◯中略〉 霞のころもは本文也 詩にもあり 又万に 霞いる 霞ながるヽ ながるヽかすみといへり しまひね〈霞也〉 万にこのはしのぎて霞たなびく 霞かヽるといふ事 高陽院歌合に、顕綱歌お経信不審する也、もずのくさぐきは霞なりと、俊頼いへり、 それも一定け色なし、げにもそら事とおぼえたり、