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八雲御抄
三上天象
雨 春さめ 小雨 むらさめ ながめ しはくり ゆふだち こし雨〈◯中略〉 よこさめ〈源氏曰、野分時也、〉 さみだれ〈五月〉 うの花くたし〈四五月、万十に、はるさればうのはなくたしとよめり、〉 みおしるあめ〈涙也〉 しぐれ 夕 むら はつ あまのしぐれ、又かきくらしとよめり、古歌におつるしぐれとよめり、 たつみとは、雨のふりたるおりのみづなり、にはたづみなどもいふ、 頼政、よこ時雨とよみて俊成に被難、光忠があきさめなどいへるたぐひは、おかしき事なり、 しつくしくる〈雨名〉〈也〉