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倭訓栞
前編三十五由
ゆふだち 夕に雲発て雨ふるおいふ、よて拾遺集に、夕だちやあめもふる野の末に見てとよめり、五色線に夏雨曰錦雨と見えたり、涷雨ともいへり、白雨およめるは心得がたし、俗に馬の脊おわかつといふは、五雑俎に、竜於是時始分界而行雨、各有区域、不能相踰、故有隻尺之間而晴雨頓殊者、竜為之也と見えたり、