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源氏物語
二十三初音
ことしはおとこたうかあり、うちより朱雀院にまいりて、つぎに此院にまいる、道の程とおくて、夜の明がたに成にけり、月のくもりなくすみまさりて、うす雪(○○○)少しふれる庭のえならぬに、殿上人なども、ものヽ上手多かるころほひにて、ふえの音もいとおもしろくふきたてヽ、このおまへはことに心づかひしたり、