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倭訓栞
前編二十五比
ひかた 万葉集に日方吹といへるは、申酉の風おいふ、蝦夷にてもしかいへり、夕日の空に吹お、船人の語にも、ひかたのよひよわりといふ、晩に其方より吹は強きものながら、暮すぐるほどに、かならずよわる也といへり、