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承応遺事
謝上蔡の語に、克己須従性偏難克処克将去とあるお称し給ひ、常に御工夫お用させ給ひけり、御生質〈◯後光明〉雷おおそれ給ふに、これも性偏なる処より、かくはあるとて、雷はげしかりける時、御簾のもとに出させ給ひ、御静座まし〳〵けるに、御神色かはらせられず、雷やみていらせ給ひけり、其後雷の御おそれなかりしとなん、