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双六は、すぐろくと雲ふ、後に訛りて、すごろくと雲ふ、支那より伝来せしものにて、盤上の戯中最も古きものなり、持統天皇の三年に之お禁断せしことあれば、当時既に盛に行はれしこと知るべし、
双六には、又仏法双六、官位双六の類あり、紙お以て盤と為し、文字或は絵画お用いたるものにて、児童婦女の戯玩に供するものなり、今仮に名けて紙双六と雲ひ、此篇の末に併載す、