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栄花物語
一/月の宴
いまのうへ〈○村上〉の御心ばへ、あらまほしくあるべきかぎりおはしましけり、〈○中略〉そこらの女御みやす所まいりあつまり給へるお、〈○中略〉御物忌などにて、つれ〴〵におぼしめさるゝ日などは、おまへにめし出て、ごすぐろくうたせ、へんおつかせ、いしなどりおせさせて御覧じなどまでぞおはしましければ、みなかたみになさけおかはし、おかしうなんおはしあひける、