壒囊抄

一

局、四季表して厚四寸、八方に表して、広八寸、十二月に当て長さ一尺二寸にして、竪に十二目盛り、天地人の三才に像りて、横に三段お分ち、陰陽の二儀に擬へて、内外の二陣お成し、一月お司どりて、黒白卅の石あり、日月に擬して二の股あり、須弥の三十三天に表し、筒の竹お三寸三分に切る、是日月の行度お隠す故也、是お工の口伝には、局お〓の目お以て作ると雲、則畳六お以て、長けお一尺二寸にし、四々お以て、広さお八寸にし、重二お以て厚さお四寸にすと雲共、当時の局は厚さ六寸ある也と雲り、加様の事までも、古体の改るこそ無念に侍れ、