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幕朝年中行事歌合

三十二番 左 碁将基御覧
世にすめば誰もこゝろのかちまけお石とこまとの上にみるかな〈○中略〉
碁将棊御覧は、十一月十七日、碁は本因坊井上安井林のたぐひ、将棊は大橋伊藤の者どもおめされ、黒書院の廂にして御覧あり、執政の人々は庇の西に候し、寺社奉行はみな次の間に侍り、事はてゝけふの勝負おしるして奉れり、安永天明の頃は、殿中伺候の輩のうちよりめし合せられし事もありき、