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金鳳秘訣
図例
象棊下子法
将行一歩九宮内 士止一尖不離宮 象雖一尖飛四路 馬行一直一尖衝 砲須隔子打一子 車横直撞任西東 惟卒止能行一歩 過河横進退無従
将〈四方へ一間づゝゆく、角きかず、猶本座の角筋おかぎりに、九ところの外へ出る事なし、〉
帥〈将とおなじ駒なり、但し将と帥と、直通りに見合すことならぬなり、〉
士〈四すみ一間づゝきく、将のごとく、筋のうち九ところの内ばかりきくなり、〉象〈一間飛に角がけに行なり、河おかまはず、但しあいに駒あればきかず、〉
馬〈常の将棊の桂馬は、上計きく、此馬四方へ桂馬飛にきくなり、但し頭に駒あれば、上の方二所きかず、横はゞに駒あれば、其横の方二所きかす、下に駒あれば下の方二所きかず、〉
車〈常の飛車とおなじ、但しなる事なし、〉
砲〈駒のゆきやう、まづは車とおなじ、但し直に駒おとる事なし、敵の駒にても味方の駒にても、一枚へだつれば、其うちこしの駒おとりて其所へ居る、是も竪横のかまひなし、〉
包〈砲におなじ〉
兵〈常の歩のごとし、但し河おこゆると、右へも左へも一間づゝきく、跡へ戻る事なし、〉
卒〈兵とおなじ〉
都て駒は取捨としるべし
盤面相印
手前の右の
方お一ひ定
る也、相手も
其人の右の
方が一なり、 〓 秘訣のことばおしる事
進 先へ行お進といふ
退 跡へ引お退といふ
平 横に行お平といふ〈○中略〉
河 敵味方の隔にて、盤の真中に筋のなき所お河といふ、
但し駒の往来は、筋ある所とおなじ、