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源氏物語
三十五/若菜
殿上ののりゆみ、二月とありしおすぎて、三月はた御き月なれば、口おしと人々思ふに、この院にかゝるまといあるべしときゝつたへて、例のつどひ給ふ、左右大将さる御なからひにて参り給へば、すけたちなどいどみかはして、こゆみとの給しかど、かちゆみのすぐれたる上ずともありければ、召いでていさせ給、