[p.0231][p.0232]
七拳図式
七拳図
左にみえたる七賢の各お呼で拳おうつべし、拳の数は句の俳名お見て、おのづからしるべし、必しも図する所の手の形にかゝはる事なかれ、勝負はつねの拳に同じ、たゞ八九十(はまきうとうらい)のなきのみなり、但無手お没有(もいう)といふなり、阮藉〈○図略、下効之、〉 煮て食ふ下戸こそ白眼(にらめ)初がつほ 逸口(いつこう) 嵇康 夜は月おきたふ水あり夏柳 凌也(りやんや) 山涛 雲ひとえうちの月みる友もがな 山阿(さんな) 向秀 笛の音にむかし忍ぶの軒端哉 澄湯(すむゆ) 劉伶 いでや此雪に埋まば酔死ん 江斎(ごうさい) 王戎 、眦(まなじり)にくはで味ふ李かな 呂馬(るま) 阮咸 ふどしさらす秋や心の唐錦 茶磨(ちやま)