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半日閑話
八
一うんすんかるた打方
〈第一〉一うん 五枚 布袋 福禄寿 大黒 恵び寿 達磨
〈第二〉一すん 五枚 唐人の黒冠するもの皆すん也
〈第三〉一そした 五枚 異国人のごときもの〈二枚不足〉〈第四〉一ろはい 五枚 飛竜のごときもの〈虫と雲ものか、壱枚不足、〉
〈第五〉一こし 五枚 武者のごときもの腰おかけし体〈きりと雲もの、壱枚不足、〉
〈第六〉一馬 六枚 共に馬に乗る体也
〈第七〉一花 九枚 棒の先に花の付し体也〈ろばいに花の付候お貴、是より打出す也、一枚不足、〉
一ぐる 九枚 大鼓の模様付也〈くるのうん太鼓に達磨、余是に准ず、〉
一おふる 九枚 井 如此者おふるのうんは恵比寿也、前同断、
一こつぷ 九枚 宝包みの如きもの也、こつぷのうんは布袋也、
一剣 九枚 利剣のもやふ也、剣のうん福禄寿、
都て丸きものは数すくなきおよしとす、長きものは員多きおよしとす、総数七十五枚、〈内四枚不足〉
打方は先札お合せ、きり交て、三人にて打ば、総札の内より一枚取て是お中へ置、跡お三人五枚づゝ順にくばり、末に成一枚か二枚余りたるおば、別にのせ置、是は捨にして用ひず、扠初に一枚取ておきし札、たとへばくるの六なれば、則三人の者何もくるに付し札お人に見せず取よけ置、是其番のきしものといひて、猶大事にすべきもの也、これは総てうんすんの順によりて、うんにくるの付しかば、第一番のよきものにする故に、くるおとりのけしまひ、それよりうちかゝれり、第四番のろばいに花の付しお持し人より打始る也、打初ると雲は、ろばいに花の付候札おもたの人、先何にても手に有軽き札お両人とも出す也、さて二人出候札、たとへば花の三お一人出し、一人は剣の三お出すときは、かのろばいに花の付候札ある者の手より長きは、数多きおよしとすれば、剣の五おうちて手前へ取、其五の札お上に置て、膝の前に置也、夫より右にすわりし次の人、又うつ也、其うち方はみな同じ、何れにても長きものは数多きにて取、丸きものは数少きにて取也、夫より段々札少くなれば、かの初にのけ置しくるのつきたるお出して打也、是はくるとうには勝まけなれども、外の札はつゞくものなし、其打さすと雲事あり、さすとは一人人物鳥か虫の類お以てふせ置、其次の人たゞの札お出すはすてといひて、初手より捨てしまふ也、剣の札抔にては有とても取事ならず、今一人は手にある処のうんより馬までの絵の付たるお以てさす也、向ふの人、第六番めの馬おさせば、此方にて其より上の五ばんめのこしおさして取也、其順にてうんおさせば、是に紛もなし、かやうにしてみな取じまひ、壱はん多く札おとりしもの勝となる也、其札の取方さし方に、大に上手下手ある事也、亦最初一枚取、おくれ、もしうんより馬までの札なれば、あまりよき物ゆへ益なき事なれば、又かはより五枚づゝも取て切直し、其中より一枚おく事も有、又棒の五、丸の五、丸の四、棒六にて取也、又棒の九、丸の四きき取所也、
又古き書付添一枚有之、すんうんそうたきり馬虫、右の外はぼうはあれども、数多き方へとり申候、丸きものは数少き所方へ取申候、残りおおきと申候、おきに御座候むしお持候者より打出し申候お、おきはたがひにふせ候てさし申候、おきおたがひにさし候ても、人の付候かたへ取申候人にても、おきにて御座なく候へば、丸きものにてもぼうにても、其時々のおきの方へ取申候、何れにても絵のつき次第、たがひにさしにてせうぶいたし候、
〈第一〉一うん 五枚 布袋 福禄寿 大黒 恵び寿 達磨
〈第二〉一すん 五枚 唐人の黒冠するもの皆すん也
〈第三〉一そした 五枚 異国人のごときもの〈二枚不足〉〈第四〉一ろはい 五枚 飛竜のごときもの〈虫と雲ものか、壱枚不足、〉
〈第五〉一こし 五枚 武者のごときもの腰おかけし体〈きりと雲もの、壱枚不足、〉
〈第六〉一馬 六枚 共に馬に乗る体也
〈第七〉一花 九枚 棒の先に花の付し体也〈ろばいに花の付候お貴、是より打出す也、一枚不足、〉
一ぐる 九枚 大鼓の模様付也〈くるのうん太鼓に達磨、余是に准ず、〉
一おふる 九枚 井 如此者おふるのうんは恵比寿也、前同断、
一こつぷ 九枚 宝包みの如きもの也、こつぷのうんは布袋也、
一剣 九枚 利剣のもやふ也、剣のうん福禄寿、
都て丸きものは数すくなきおよしとす、長きものは員多きおよしとす、総数七十五枚、〈内四枚不足〉
打方は先札お合せ、きり交て、三人にて打ば、総札の内より一枚取て是お中へ置、跡お三人五枚づゝ順にくばり、末に成一枚か二枚余りたるおば、別にのせ置、是は捨にして用ひず、扠初に一枚取ておきし札、たとへばくるの六なれば、則三人の者何もくるに付し札お人に見せず取よけ置、是其番のきしものといひて、猶大事にすべきもの也、これは総てうんすんの順によりて、うんにくるの付しかば、第一番のよきものにする故に、くるおとりのけしまひ、それよりうちかゝれり、第四番のろばいに花の付しお持し人より打始る也、打初ると雲は、ろばいに花の付候札おもたの人、先何にても手に有軽き札お両人とも出す也、さて二人出候札、たとへば花の三お一人出し、一人は剣の三お出すときは、かのろばいに花の付候札ある者の手より長きは、数多きおよしとすれば、剣の五おうちて手前へ取、其五の札お上に置て、膝の前に置也、夫より右にすわりし次の人、又うつ也、其うち方はみな同じ、何れにても長きものは数多きにて取、丸きものは数少きにて取也、夫より段々札少くなれば、かの初にのけ置しくるのつきたるお出して打也、是はくるとうには勝まけなれども、外の札はつゞくものなし、其打さすと雲事あり、さすとは一人人物鳥か虫の類お以てふせ置、其次の人たゞの札お出すはすてといひて、初手より捨てしまふ也、剣の札抔にては有とても取事ならず、今一人は手にある処のうんより馬までの絵の付たるお以てさす也、向ふの人、第六番めの馬おさせば、此方にて其より上の五ばんめのこしおさして取也、其順にてうんおさせば、是に紛もなし、かやうにしてみな取じまひ、壱はん多く札おとりしもの勝となる也、其札の取方さし方に、大に上手下手ある事也、亦最初一枚取、おくれ、もしうんより馬までの札なれば、あまりよき物ゆへ益なき事なれば、又かはより五枚づゝも取て切直し、其中より一枚おく事も有、又棒の五、丸の五、丸の四、棒六にて取也、又棒の九、丸の四きき取所也、
又古き書付添一枚有之、すんうんそうたきり馬虫、右の外はぼうはあれども、数多き方へとり申候、丸きものは数少き所方へ取申候、残りおおきと申候、おきに御座候むしお持候者より打出し申候お、おきはたがひにふせ候てさし申候、おきおたがひにさし候ても、人の付候かたへ取申候人にても、おきにて御座なく候へば、丸きものにてもぼうにても、其時々のおきの方へ取申候、何れにても絵のつき次第、たがひにさしにてせうぶいたし候、