[p.0301]
槐記
享保九年十一月廿四日、御香あり、香お聞(○○○)と雲こと、唐にても、香、臭ともに嗅ことお聞と雲、和朝にてきくと雲は、耳にかぎおて雲、唐にて聞と雲は、きくことにも、かぐことにも用たり、古き朗詠集などに、聞香(○○)の字は昔より古き点付の好本には聞(かく)香おと付たり、御前〈○近衛家熙〉にもよみ習はせられたり、