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茶道要錄
上/主法
風炉之事
風炉は元春秋の差別なく暖気の時用ゆ、火は極陽の純精故に上れり、炉は下に有て火気強熾たり、是以冬専に用ゆ、煖かなる時は必ず風炉に上て凉からしむ、其文字お以て考べし、末流に、四月朔日より風炉、十月朔日より開炉すと雲り、不用之、唯時節に不拘、寒温の其日に随ふ事肝要也、世間寒則七八月にも開炉すべし、暖気に付て正月三日に風炉に揚し利休之例あり、