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茶道要錄
下/賓法
中立之事
菓子お食終て見合立べし、上客貴人の時は、下座一人先へ出て御履お直すべし、少し上めなる客有之者、下座の者、潜口の道おあけて上座より出すべし、是下座に口有時の事也、上座より下座へ、其より出玉へとの時宜あらば、互辞し譲るべし、各同輩の時は、潜口の方より可出也、風炉の時は、釜の煮音出るお待聞て立べし、煮音出なば、一人づヽ立寄て炭お見物し、直に可出、是は火移お見るばかり也、
腰掛法之事
刀掛に有脇指ばかり帯して腰掛へ可行、又腰掛遠、則刀も指べし、小座席の口見ゆる時は、心お付て潜りの戸お見べし座敷の置合調へば、戸お明かくる也、是座の仕廻の相図なり、程遠則或喚鐘或鉦鐲(どら)お以て案内有べし、