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細川茶湯之書

一中立して用有ものは、外へ出て用おかなへ、又雪隠へも行なり、
一雪隠へ行に二つ有せつちんなれば、外のせつちんへ行べし、一つ有ば猶又外の雪隠お尋、余所へも行べし、袴は外の腰かけにてぬぎ、又きて内の腰懸へもどるべし、
一雪隠に居時、私に雲、先下に紙おたくさんにちらし、上に居て又紙お敷かくし、其上に砂お置なり、
一腰懸にて長咄いや也、はなせばたちばお忘、座敷へおそし、手水おつかひ座敷の左右お待べし、座敷の左右とは、昔は座敷仕舞て、箒の音が左右なり、近年は鐘おたゝく也、此二左右次第に座敷に入べし、夏の数奇におそくはいる悪し、水かはひて石共惡し、又花入水指水かはく也、