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茶道便蒙抄
一/亭主方
置合の事
一座敷掃除して、道具置合も相済て、客座入の案内に、くゞりの戸三つぶせほどあけ懸る也、客是お見て手水つかひ入事也、又此時くゞりの戸あけず鉦打事あり、是は古織より初る也、古織伏見に居住之時、数奇屋より腰掛まで程遠きゆへ、座敷の仕廻客へしれざるに付て、案内の為に鉦おうたれ候と也、其以後座敷檐下の腰懸にても、人毎に鉦お打事不心得、