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草人木

右の礼儀過て、客帰宅の由お申べし、其時に亭主、各御隙いらずば薄茶申べきといふ、客と亭主とたがひに隙おうかゞひて、透あらば客とまりて、亭主もろ共に少々はなしなどして、炉にても火相おうかゞひて、なだれば茶よりさきに炭お置茶おたつべし、いまだ火相よくば、茶過てより炭おきすべし、此たびの炭おべ名残炭共、立ずみ共いふ、猶の異名也、