[p.0480][p.0481]
貞要集

茶調る心持之事
一茶調る心持有、拍子立、あら立、ねらい立、りきみ立ゆ目慢しやん〳〵立、こはし立、其外目にたつ立やう、みな悪し、麁相に取かと見れば真に置、真に取かと思へば草に置、味に取、味に置ず、拍子にかまはず拍子に置、はやくもなく、おそくもなく、ねばくらず、さらめかず茶お調るお、手前の心持といふ也、右此心持にて茶道可嗜事と、利休三斎之物語のよし古書に有之候、あまりおもしろき事成故書記す、