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茶道織有伝

真の台子の事〈附り風炉〉
真の台子風炉の炭は、色々ならひありとて秘事すれども、あへてかわる事なし、炭よくおこり、釜かけて炭のひしげぬやうにするのみ也、風炉も釜かけておちつきのかつこうよく、前にかわらけお三が一うちかき、丸みお上へしてたて、風炉のあたりに灰のつかぬやうに、灰すくなからず、又おほからず、前にばかり見ゆるとおり灰する也、さのみかわる事もなきお、本おしらぬ人におどされて、台子風炉の炭灰はならぬ物と雲おもふはおろか也、台子風炉の炭は、客入前にしておく也、台子風炉の炭お釜あげて見ると雲事、かつてなき法也、