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槐記続編
享保十六年四月十五日、参候、所司代参らるよし承り、朝の内に参候し風炉お拝見す、見ごとなること申もおろかなり、そも此灰は入江様より被進し灰にて、類希なる灰なり、少し拝領す、例にばかはりたる灰のように見受たるよし申上、仰に、いかにもこれは風炉も大なり、かたがた此灰のかたにしたり、これお昔の人は、杉と雲、山と雲灰の仕様と、杉と雲灰の仕様とに色あり、これお杉と雲、上の開たる風炉には、これも又面白しと仰らる、