[p.0507]
和泉草

棗中次茶桶雪吹茶入
一棗五つ指にて形能持て、棗の上おろくに成る様に持茶お汲物也、茶杓置時、茶杓の先の方より蓋の上に置べし、
一中次の持様、五つ指二つ中次の底へ当て持て、蓋お取時、中次の上お右の方へかたむけて蓋お取也、中次の蓋と下は、両方へ引分る様に蓋お取物也、茶杓は上よりすぐに置也、中次之角へ茶杓お当ぬ様にとの用捨也、
一棗中次茶お立る前、ふくさ絹にて改事、棗は上おそつと和巾絹にて払ひ、脇もざつとふく様にして置合べし、中次は上の角に当らぬ様に、上お卒とふく心して、脇も少しふく心も吉、蓋の上計払様にして、脇は其儘置合たる方増にて候、棗中次和巾あいしらい、功者のするお見て覚習ふべし、
一茶桶も棗中次同前也、茶杓の置様、棗に同前也、