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茶道要錄
上/主法
茶盛之事
一不洗絹之事、〈○中略〉隅と隅お取て四つに折、常用之、真と雲時は、横に中より折、又竪に折、四角にして、又横二つに折、竪三つに折て用ゆ、是は名物の茶盛、同盆天目の台お拭時に用、茶桶の上に結て置事有、横二つに折、其隅と隅お取て結なり、此外に色々品ありと雲共甚不用、茶盛おば先蓋お拭ひ、茶盛おも拭ふ、棗は蓋の上ばかりお拭べし、茶桶も同じ、風炉の小板、水壺の蓋、台子袋棚、各茶巾お置所お必ず拭べし、水壺陶か鑵の時は、蓋濡る故不可拭、茶主常に腰に帯す、末流には右に帯す不用之、必ず左に可帯也、茶盌に敷て出し、三人目の客必ずはづすと雲も末説なり、熱湯お厭ふ為の帛ならば、三人に不可限、総じて利休は帛お客前へ不出なり、最可従之、