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茶道要錄
上/主法
座席之段々同床之事
一葉茶壺お置時は、軸前床の四方より真中に置也、必ず口覆網お掛べし、網の色は紫力黒お用ゆ、口緒同色也、此外の色お不用、手縄の輪お取上にて真結にす、口覆は乳おはづし、角の方お前へすべし、壺に表あらば覆の角お向べし、緒は八打也、二重に取、輪の方お左に持、向より掛前にて真結にして、輪の方ら少高く、打留の方少低くす、筋違に見るやうにすべし、覆の織物、地も色も用捨なし、金入又不入も用ゆ、末派に覆と網と共に掛ると也、惡し、如此調へ客より前に床に置也、客見物の望あらば床より下し、網にても覆にても取て出すべし、