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茶道筌蹄

七事〈別に七事の書あり、故に略す、〉
七事の内、回花、回炭、茶かぶきの三事は、むかしよりあり来る者也、其余の四事は、如心斎新に製す、六事出来の後の碧岩の語に、七事随身といふにもとづき、楽人の及第より工夫おなし、一二三の式お製し七事の数に合す、
花月 始は花鳥といふ、四季の花鳥の札にて主客お定む、春は梅に雉子、夏は桐に鸞、秋は菊に鶴、冬は松に鷹の札お用ひたりしお、後四季通用に花月に定む、此とき花月の二字お書して花鳥の札に換ふ、
旦座 趙州の語に、旦座喫茶去の語おかり用ゆ、
茶かぶき 仮名にて書べし、大折居は五寸四方、総て白紙にて金砂子、小折居は表浅黄生漉、裏金布目、大〈さ〉一寸五分四方、小は花月に用ゆ、
一二三 月は上の上中下、空は中の上中下、花は下の上中下、客の札は亭主に疎粗ある歟、目のおよばざるに用ゆ、硯蓋は十種香箱のふたおかり用ゆ、