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茶伝集

一台子の間、又は草庵にも五寸板といふは亭主畳勝手の方に、巾五寸の板お入る事有、是お五寸板といふ、松板よし、
一向切の炉、客附の方に巾壱寸七分五厘の板お入る事も有、杉目通よし、
一隅炉には勝手の方炉丈けにして、巾一寸七分五厘の板お必入る也、無左候へば柄杓引にくゝ、炉のほめきにて壁痛む也、
一向炉隅炉共に丈け炉丈け、巾弐寸の板お入、杉柾目也、
一畳巾の向板三通り有、向炉隅炉に入る、巾五寸、巾四寸五分、巾一尺五寸、何も長さ畳巾だけにして木は松也、一尺五寸の板お入る事、向炉の最初也、右板入る跡四尺八寸、台目畳と雲、一尺五寸の板〈江〉、今の如長板置し也、風炉置所〈江〉炉お不切と雲は、右一尺五寸の内へ炉は不切して、前の台目畳に、向炉なり隅炉なり切事也、猶隅炉と雲は、古法の言葉になし、右向左向といふがよしと被仰候、
一中板とて、二畳の真中に一尺の巾の板お入、松の木吉、〈一尺四寸も〉